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大規模修繕について、このような情報を載せているサイトです

バルコニー床、共用階段の防水

新築時のマンションバルコニー床の防水は、防水モルタルと長尺シートの2層構造になっていることが多いです。↓
2層構造

下の写真中央、むき出しのコンクリートの床が防水モルタルです。↓
防水モルタル

防水モルタルはひび割れ(クラック)が起こるなど防水性能が低いので、接着剤で長尺シートを貼ることで性能を高めます。↓
長尺シート

しかしこれだとシート端の部分から水が入り剥がれてきたり、あるいはシートを貼っていない側溝の部分から下階へ漏水したりといった不具合が発生します。

なので本来は端やシートが重なる部分、モルタルのひび割れが起こりやすい部分についてはウレタン塗膜防水を施し、3層構造の防水にするべきなのですが、 多くの新築マンションではコスト削減のために、こうした施工がなされていません。
本来あるべき構造

そこでぜひ大規模修繕時に、バルコニーの防水力を強化しておきましょう。
写真の濃いグレーの部分がウレタン防水を施した箇所です。↓
ウレタン防水

端や側溝・手すり下のひび割れが起こりやすい部分などに、しっかりと防水加工を行います。 プライマー、下塗り、上塗り、トップコートと、4段階に渡り塗装をします。 さらに端の部分にはシーリング剤と言われる防水材を詰めます。

この上から長尺シートを貼るのですが、この時気を付けなければいけない点があります。
一度シートを接着剤で貼ってしまうと、もうはがすことができないので、業者が本当にウレタン防水を施したのか、確認ができなくなってしまうのです。

業者の方もそれをわかっているので、手抜きをしウレタン防水を塗らずにおいて、さっさとシートを貼ってごまかしてしまうことが考えられます。

大規模修繕コンサルタントはその点をチェックしなければいけません。
バルコニー防水工事のチェックは、シートを貼る前のタイミングで行います。
工事監理はタイミングが重要です。

下の写真は共用階段です↓。防水モルタルが亀裂だらけになったり、長尺シートが剥がれてきたりするので、 一回目の大規模修繕時に改修を検討するマンションが多いです。
共用階段その1

シートの剥がれがひどい場合は、再接着が困難なので張替えをすることになるのですが、古いシートを剥がしてからすぐ新しいシートを貼れるわけではありません。 その前に貼る面の下地を調整したり、ウレタン防水をかけたりといった工程があります。

ここで注意しなければいけないのが、張替えの途中に階段が雨で滑りやすくなることです。
したがって滑り止めの金物は、ギリギリまで残しておきます↓。住みながらの工事となる大規模修繕においては、こうした安全への配慮がとりわけ重要になります。 共用階段その2

仕上がりの写真です。
ぐっと高級感が出ましたね。
共用階段その3

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