理事会による広報活動

総会で承認を得られたら、いよいよ見直し活動に入ろう。

やっとスタートラインだね。

前にも言ったように、見直しをリードするのは理事会、あるいはそのために結成した専門委員会だ。

うん。

これからは月一ぐらいのペースで、メンバーが集まることになると思う。
それが１年かそこら続くかな。

ずいぶんかかるんだね。

新しい管理会社を選ぶのに、半年かもうちょいかかるんだ。
その後、新しい会社の仕事ぶりをチェックする意味で、さらに半年くらいは会合を持ちたいからね。

実に大変だ。

といっても実際に集まるのは１２回かそこらなんだから、けっこうあっという間だったりするよ。

それなら少しは安心だけど。

新しい管理会社が決まるまでの半年かそこら、理事会（専門委員会）が欠かさずに続けないといけない仕事がある。

何でしょう？

マンション住人への広報活動だ。
見直しの進捗状況、「今こんなことやってますよ」をみんなに報告する。

何でそんなことしないといけないの？

だってマンションにとって重要なことなんだから、報告しとくのが筋だろうさ。

どうやって報告すんの？
一人一人ドアをノックしてまわるの？

学級新聞みたいなものを作って、全戸配布すればいい。

誰も読まなかったりして。

そんなこともないだろうさ。
それにこれをサボると、後で反対派からやり玉に挙げられてしまうんだ。
「進め方が不透明」とかなんとか。

じゃアリバイ工作的な意味で、やっとかないとダメなんだ。

まぁそういう意味合いもあるね。

学級新聞みたいなのといっても、さて何を書いていいのやら。

難しく考えなくていいさ。これから月に１回ぐらいメンバーが集まるわけじゃないか。 そこで話し合われたことをまとめればいい。

それだけでいいの？

あと今の管理会社の問題点、なんで見直しを進めようと思ったのか、その辺りのことも復習の意味で書いておくといいだろう。

ふむふむ。

「次のような心配の声も寄せられました」と反対派の意見も紹介した上で、やわらかく反論しておくのもいいんじゃない？

やわらかくというところが大人のテクですな。

アンケートなんかもしとくといい。
今の管理会社に不満があれば聞かせてください、といったものを。

なんでアンケートなんか。

マンション住人の参加意識が高まるんだよ。
それに今の会社に不満の声が多く集まれば、見直しを進める根拠の１つになるし。

不満の声が少なかったら？

まぁ多くの住人は今の管理会社の仕事ぶりを深く知らないだろうから、仕方ないんじゃない？ 反対派を勢いづかせることにはならないと思う。

そんなもんですか。

それにアンケートって、質問の仕方一つである程度回答をコントロールできるところあるじゃないか。

あぁ、まぁね。

上手い理事会はその辺りのテクニックも使って、合意形成を進めていくものなのさ。

なんだかズルいですな。